以前、展示した作品を摺りなおしてみました。展示の時は5から6種類の版を選び、背景に色や模様をつけましたが、今回はバックなしの小さな様々な人々だけで摺ってみました。全部で100枚近い版にインクを詰めて、それをふき取って、摺って、版を洗ってと。かなり手間のかかる作業でした。いつもの一枚一枚の版を摺る作業よりも大変でした。
できあがったものは白いマンションの窓からの見える、さまざまな人々の生活がかいま見えるようで愉快です。食べている人、笑う人、泣く人、遊ぶ人。何気ない行為の連続で人の一生は成り立っていて、特別なことが常に起こらなくても、一人一人の人生は貴重な気がします。
また人々の振る舞いを描きたいなーと思いました。今は100枚しかありませんが、1000枚くらい作れたらもっと面白いものになると思っています。